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みなさんの最近一番の関心事はアスベスト問題だと思います。
建築士会への相談も多いし、阿波学会で民家調査に行っても、住民の方によく質問されます。私の自宅の屋根にも社員に多くの死者を出したクボタ製品のコロニアルを使用していますし、巷に氾濫している外壁材のスレート・セメント系サイディングは、ノンアス製品と称しているものでも少量（２％程度）混入していま
す。少量なら大丈夫という政府の見解でしたからどのメーカーの物も全て含有していました。
ところが昨年４月からの製造分につきましては政府の方で禁止され、現在の市場品には混入していません。
しかし、アスベスト含有製品を使用しているといっても、これらサイディングなどは製品のままではなんらご心配はありません。
注意が必要なのは解体時でして、そのまま取り外して処理すれば問題ありませんが、粉々に粉砕すればアスベストが飛散するので注意が必要なのです。それよりも、
含有量が多い波形スレートは倉庫などでいたるところで使われており、物が当たり割れることもよくありますが決して処分時に粉々にしないことです。
今世間で問題となっているのは飛散の可能性の高い鉄骨の耐火被覆です。
耐火被覆は昭和５４年（1979）まで石綿が使用されていましたが、
５５年からは政府が禁止して岩綿に代わりアスベストは使用されておりません。
この年代がアスベスト使用材料であるかの判断の目安になります。
耐火被覆も部屋が天井や壁の内装材で包まれていると飛散することもなく解体時までは心配ありませんが、耐火被覆が露出している駐車場や機械室などが問題なわけです。
今後不安をあおり立てて改修工事を勧める悪徳リフォーム業者も出てきそうですね、
みなさんあまり心配しないようにして下さい。
